理想とする暮らしとインテリアを実現させるリノベーションの進め方
インテリアコーディネーターの秋山富美子です。
イメージとイメージと実際の仕上がりが一致しないというケースを聞いたり、インテリアが素敵なおうちってどうやってるんだろう?て思いませんか?
リノベーションすれば何とかなる?と思いがちですが、リノベーションも家つくりですから選ぶ事から始まります。これがインテリアを選ぶのが苦手な方にとっては結構大変だったりします。
リフォームリノベーションを考えた時にまず先に思い浮かぶのはリフォーム屋さんや大手のリフォーム会社。さっそく問い合わせをして来てもらって見積もりを取って…何社か比べるという流れではないでしょうか?
リノベーションも家つくりです。新築ほどではありませんが決める事もたくさんあります。その場合比較的金額を中心に考えがちです。もちろん大事なことですが、リフォームとリノベーションで考え方がことなるのとインテリアも考えたリノベーションでまたそこも異なってきます。
リフォーム会社に見積もりを取り金額で決めるのは良いのですが、それはリフォームしたい内容がある程度決まっていて自分で選べる方ではないでしょうか?リフォーム会社の提案だからと安心してしまう。プラン(お部屋の間取り変更やキッチンお風呂の設備など)を決めて、それから内装…これが一番難しく皆さん悩まれるところです。
最近はトータルでアドバイスしてくれるリノベーション会社も増えてきました。また大手のマンションの会社がリノベーションの部隊を作っているところもあります。
ですがまだま小さなリフォーム会社に依頼するとインテリアコーディネーターやデザイナーが不在な場合が多く、すべて自分で選び決めていくことになります。お部屋のコーディネートが得意な人でもイメージややりたいことを伝えるのはけっこう大変なんです。
自分の好きな空間の画像や雑誌を集めておく
インテリアや収納が苦手な方にとってはイメージを伝えるのも大変です。インテリアを替えたいな、リノベーションしたいなと考え始めたら自分が良いなと思う空間の画像や雑誌、出かけた時に写真を撮っておきます。集めた画像を比べてみると、なんとなく同じような空間が好みなんだなあ~とわかるはずです。それをリノベ会社に伝えると良いでしょう。
リフォームかリノベーションなのか…
リフォームとリノベーションの差かいが曖昧な感じにもなりつつありますが、大雑把にお伝えするとリフォームは古くなったお部屋をキレイ元の状態と同じようにすることや設備交換のついでに壁紙を変えるなどです。たまにTVコマーシャルでトイレのリフォームまるごとパック20万円~壁紙床便器の交換でというモノを目にしたことありませんか?そのような交換がリフォームです。実際に新しくなったことでキレイと感動されています。
リノベーションの場合デザイン性と機能性、生活動線などを考えます。またシニア世代に差し掛かる場合は少し先のことも考えたリフォームも。機能性を融合して、インテリア性の空間の満足と生活動線と機能性を充実させたることが大事になってきます。
満足するインテリアリノベーションの手順
理想のインテリアを実現するための手順です。実際には細かい事もたくさんありますが、先にインテリアのイメージをしっかりと固めておくことが大事です。また予算により多少妥協するところもあると思いますので、実現させるためにはどうしても優先させたい箇所をはっきりとさせて置きましょう。
- 住まいを考える→現在の住まいか引越か
- 全体のインテリアやデザインのイメージを決めて具体化
- 間取りや部屋の家具配置
- 生活・家事動線と収納計画
- 交換が必要な設備をイメージに合わせて選ぶ
→工事開始 ※開始前までにモノの整理・処分をしましょう
①現在の住まいか住み替えか
現在の住まいをリノベーションするか住み替えをし、中古マンションを購入してリフォームして住むか・・・・いくつかの選択肢が出来ます。いずれの場合でも自分たちの暮らしから終の棲家の場所を考える必要はあるでしょう。例えば…ずっと住んできた家でご近所との付き合いが強く助け合えるのであれば、現在の住まいをリノベーション。年齢を考えると車を使わずにもっと利便性の良い地域のマンションに。娘夫婦の近くに引っ越すなど…。現在の考えだけではなく、少し先の想定も考えて動くことが必要です。
②全体のインテリアやデザインのイメージを決めて具体化
リフォーム会社などの場合、内装が最後になり完成間近になってカーテンや照明なども後から決める事が多いのですが、満足いくインテリアリノベーションの場合はインテリアイメージを先に決めるてプランを決めていきます。特に壁紙は工事が始まるタイミングで手配する事になりますので、先に決める事になります。ですから、カーテンや照明・家具などと一緒に決めるようにします。
先にインテリアがイメージ出来ればそのに向けて合わせながらテイストを揃えていくことが出来ます。例えば、先にこの壁紙、可愛い花柄が好きと壁紙が貼られた後にその壁紙の前にモダンな黒のソファが置かれたら…なんか不釣り合いだとおもいませんか?
極端ですが先にトータルでプランを決めて行けば、あとからチグハグなモノを選ばずにすみます。
また、工事的なことを言えばコンセントや照明の位置、器具が重い場合は下地を強化、カーテンを天井からかける、あるいは窓枠の上にレールを取り付ける場合もする必要があります。またダウンライトの場合天井の壁紙を貼る前に配線を通す必要があります。あらかじめ下地が必要になります。これらを踏まえて、どのようにしたいかを先に決めることが必要なのです。
※構造上出来ない場合もあります。
③間取りやお部屋の家具配置、生活動線と収納計画
間取りや部屋のレイアウト、家具の置き方がきまってきます。この時に照明の位置やスイッチ、コンセントの位置なども決めていきます。
照明もダウンライトにするか、レールにスポットライトにするか、取付する器具にするか、また取付位置を移動させとくに生活動線・行動動線と収納計画が大事なんです。これにより、家具の配置、照明の位置、コンセント・スイッチの位置も関係しますし、この機会に家事動線を整え、それに合わせた収納も考えます。何十年と生活をしていると自然と暮らしの流れが変わっていて、それに合わせて収納を替えたりとしてくると、収納が合わなくなってきます。最近では生活家電が増え延長コードを使って使用しているご家庭も多く見られます。また普段の行動や暮らし方、使い方は意識してない行動の一つ。これからの暮らしに必要かそうでないかを精査してそれに合わせてプランする必要があります。
ここで生活を考えると見た目のデザインを優先させるより、機能性や使いやすさを優先したほうが良い場合も出てきます。将来的な事を考えて使いやすさを優先させた方が良いでしょう。
※間取りや収納を考える時は家の中のモノを見直す事も必要です。
④交換が必要な設備関係をイメージに合わせて選ぶ
キッチン・洗面・お風呂など設備関係も水廻りの設備を選びます。どの設備も大きく分けて大手のメーカーから選ぶのと、オーダーでデザインして造るの2つがあります。ここは分かれるところですが、機能性や手入れのしやすさを優先するかデザイン性を優先するか…手入れをする事が苦にならない場合はデザイン性を優先しても良いと思います。ですがこれからシニア世代の生活に入ってくる場合はあまりデザイン性に拘らないほうが、数年後も暮らしやすいかと思います。自分が手入れや掃除をこまめにできるか?と問いかけて選ぶようにしましょう。デザイン性と機能性のバランスも大事なところです。
まとめ
リノベーションでも決める事はたくさんありますし、工事費用も掛かります。当然ですがインテリアの予算も掛かります。特に水廻りは予算がかかりますので、トータルでどのくらいの予算を持ち、インテリアとしての予算、工事の予算、優先して工事をするべきところをしっかりと考えて依頼先の担当の方と相談をされると良いと思います。特にインテリアやデザインに目が行き優先をさせ過ぎると後になって使いにくかったり、もっと優先すべきところが…というような事も出てきます。完成後一番多いのは家事動線とメンテナンスのしやすさをもっと考えるべきだったというケース。見栄えよくしたい場所とリノベーション前に現在の暮らし方、家事動線を確認しておくのも大事な事になってきます。
これからの暮らしが心地良い空間で気持ちよく過ごせるように。心地よさは理想のインテリアの満足だけではなく、暮らす上での機能性や快適性、安全性、和図和らしさを無くすこと。理想のインテリアと暮らしやすさを諦めずに実現しましょう。
どうしても苦手だな、自分たちだけでは大変だなと感じる場合は、これからの暮らし方、心地よいインテリア空間を見つけてくれるインテリアコーディネーター、インテリアデザイナー、リノベーションプランナー、建築士などに依頼してみてください。