【実家じまいって突然やってくる③】親になかなか言い出せない!

こんにちは。
アラフィフ世代のお役に立てるインテリアコーディネーター、秋山富美子です。
片づけや収納が苦手、インテリア選びも「難しいな〜」と感じる方に向けて、これからの暮らしがちょっと“贅沢”になるお手伝いをしています。
引き続き実家じまいのお話しをお届けします。お役に立てるヒントを見つけてくださいね。
片づけを少しずつ始めてみようかな、と思っても、いちばん最初に立ちはだかるのが——
「親にどう話すか問題」。
親に「触らないで」と言われたら?実家じまいの壁をどう乗り越えるか
実家を少しずつ片づけようと思っても、
最大のハードルは「親の気持ち」**かもしれません。
「そこはそのままでいいから」
「勝手に片づけないで」
そんなふうに言われたこと、ありませんか?
実はこれ、すごくよくあるお話なんです。
目次
▽“モノ”じゃなくて、“気持ち”に寄り添うことから
親にとって、実家のモノにはただの「物理的なモノ」以上の意味があります。
- 若い頃の思い出
- 家族との記憶
- 自分らしさを感じられる空間
だからこそ、「片づけよう」と言われると、
「大切なものを手放せと言われた」ように感じてしまうんですね。
▽私も経験しました。「これは私が決めるから」って…
あるとき、父に「ここ、少し整理しようか?」と声をかけたら、
「ここは私が決めることだから、あなたは手を出さないで」とピシャリ。
でもよく考えてみたら、父にとって“ここ”は、自分の歴史そのものだったんですよね。
それを「片づけ=否定」と受け取らせてしまったかもしれない。そう気づいてから、言い方を変えるようにしました。
▽言い方を変えるだけで、印象が変わる
✗「これ、もういらないでしょ?」
◯「これ、久しぶりに見たね。最近使ってる?」
✗「捨てたほうがいいよ」
◯「これって、思い出の品だったっけ?」
✗「もう使わないから処分しよう」
◯「この先も使う?使うなら分かりやすい場所に置こうか」
“否定しない・判断を急がない”がポイント。
まずは話を聞く。思い出を語ってもらう。それだけでも、片づけのハードルはぐっと下がるんです。
▽“一緒に話す”ことから実家じまいは始まる
大事なのは、「片づけたい」より「どう暮らしていきたいか」を一緒に話すこと。
- この家で今後どう過ごしたい?
- 動きやすいように、どんなふうに整えたらラクかな?
- 万が一、誰かに手伝ってもらう時は、どうしたら安心?
こんなふうに“暮らしの未来”の話をゆるっと始めるだけで、片づけへの抵抗はぐっと減っていきます。
▽実家じまいは“親の人生を大切にする”ということ
片づけ=親の歴史や思い出を無視すること、ではありません。
むしろ、
「ちゃんと受け取って、引き継いでいく」ことこそが、実家じまいの本質。
親が残してくれたモノをどう扱うか。
そこには、親へのリスペクトも、家族のつながりも見えてきます。
▽まとめ:ぶつかるより、聞いて、寄り添って
親に「触らないで」と言われたら、無理に進めなくていい。
むしろ、“その気持ち”に向き合うことこそが、実家じまいの第一歩です。
まずは一緒にお茶を飲みながら、ゆるく話してみてくださいね。
▶次回予告:
いよいよ「本格的に片づけたい」と思ったら。
実家じまいを“具体的に動き出すタイミングとコツ”をお届けします。